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マンションの文化はいつできる?

こんにちは!廣田信子です。 同じ頃に建設された都心の大規模マンションでも 数年たつと、マンションの文化にかなり違いが出てきます。 地域や規模に多少の違いはあっても、それだけでは、説明し切れない違いが出るのは ちょっと不思議で、面白いと思います。 エレベーターに乗り合わせても、誰もあいさつをしないマンションって 何だか不思議な気がしますが、 やはり、そういう文化のマンションもあるのです。 先日、住人の方が相談に来られて、お話の中で、 「何でうちのマンションはみんなあいさつしないんだろう?」 「特に40代ぐらいの女性が、こちらがあいさつしても返さないのは、 どうしてだろう?」と。 若者ではなく40代、しかも女性というのも意外な気がしませんか。 他の同じようなマンションに行くと、みんな軽くあいさつぐらいはしているのを見て できるだけ顔をあわさない様に、お互いを無視してエレべーターに乗り合わせている うちのマンションの様子はなんか異様な気がすると…。 確かに…。 同じ籠内に乗り合わせたら、「こんにちは」「おはようございます」と とりあえず小声でもあいさつする方が自然で、 あいさつなしで乗り合わせることの方がものすごく苦痛だと思うのですが…。 ましてや、相手があいさつしているのに、気が付かないふりしてあいさつを返さないというのは 考えただけでものすごくドキドキしてしまいます。 別に、そのマンションだけ特殊な個人主義の人が集まっている という訳ではないはずです。 そのマンションでは、 「声を掛けない、お互いできるだけ興味を持たない」ということが 暗黙のルールになっているので、 「あいさつをすること」の方が「普通じゃないこと」になっているのだと思います。 普通じゃないことをされると戸惑うし、どう反応していいかわからないので、 気が付かないふりをするのが一番無難なんだと思います。 では、なぜそんな文化ができたかです。 間違いなく言えることは、最初が大事だということです。 最初に「あいさつ」するのが自然だという文化を誰かが率先して作ることができたら、 このマンションでもあいさつする方が普通になった可能性は高いと思います。 最初にできないと、後から文化を変えるのは、もっと大きなエネルギーが要ります。 都心のホテルライクの代表のようなマンションでこれではだめだと思った第1期の理事長が、 自分がまずは率先してとにかく誰にでもしっかりあいさつし続けたことで、 あいさつが当たり前の文化を作ったという話を思い出しました。 かなり大きな会社のオーナー社長だった、見るからに品格があり

奉仕の精神にあふれた方でしたので、最初は戸惑っても、

そのうち相手もあいさつしない訳にいかなくなった様子が想像できます。 この文化は第1期理事長が残されたすばらしいプレゼントですよね。 もうひとつ、最初にあいさつ文化を作れなかったマンションが 後々その文化を浸透させるのに苦労する原因として考えられるのが、 ちょっと目立った人が叩かれるという風土です。 ちょっと発言したり、行動して目立った人が、ものすごく責められるということがあると、 どんなに良いことでも、怖くてやらなくなります。 人より目立つことをするのが怖いという思いが働くからです。 自分が目立たないように気を付けている人は、 ちょっと目立った人に、「普通じゃない人」とレッテルを張るという連鎖があり、 数年たつと、強固な「関わらない」のが普通という文化になるのではないかと感じます。 ですから、 このマンションで、急にあいさつ運動を始めても 決して受け入れられることも、広がることもないと思います。 でも、自分が覚悟を決めて、相手の反応がなかろうが 挨拶をし続けることで、時間はかかっても必ず道は開けるはずです。 あいさつすることが、特に不思議なことじゃないというレベルまで あいさつする人が増えれば、文化を変えることができると思います。 と同時に、「人を責める」「人を批判する」ということを しない文化をぜひつくってほしいと思います。 SNSが普及してから、マンションのネット上のコミュニティが 誰かを責めることで炎上したというような話を結構聞きます。 こんなことがあると、多くの人は目立たないように暮らそうと思ってしまいますよね。 40代の女性が…というキーワードにもちょうど合うような気がします。 この年代は子どもを通じての付き合いも多いはずなので、目立って叩かれるなら、

目立たないでいようという心理が無意識に働くのかもしれません。 では、人を批判しない文化をどうつくるの?って思いますよね。

難しい問題ですが、 無記名での誹謗中傷には取り合わない! 無理難題は聞かない! という毅然とした態度でリーダーが臨むことではないかと。 こういった場面を乗り越えて、しっかりしたコミュニティをつくった 理事長さんたちの本音の話を思い浮かべながら思いました。

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