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マンションでずっと暮らす


■あなたは20年後どうしていますか? 今のマンションに暮らしていますか? いませんか? どんな日常を送っていますか? あなたは幸せですか? 何か不安を抱えていますか? ■では、20年後マンションはどうなっていますか? 住み心地はいいですか? 何が課題ですか? 先日の

高経年マンションの未来を考えるワークショップ型セミナーでの私の問いかけです。 10年後から30年後まで考えてみます。 普段からマンションのことを考えている女性の皆さんは、 けっこう20年後ぐらいまでは具体的にイメージできます。 で、ちゃんと発表してシェアしてくれます。 20年後も元気でいられるよう、日常生活にも気を付けていますし、 隣近所との人間関係もしっかり将来ビジョンに組み込まれています。 さすがです! これが男性だとなかなかこうはいきません。 生活が想像がつかないし、考えたくない…そんな方がたくさんいます。 特に、奥さんが自分より先にこの世を去ることは絶対に想像したくないみたいです。 でもあえて、一度考えてみて…と言うと、 絶対に奥さんより早く死ぬから考えない…と(笑) 今回は、60歳前後の女性の方が多かったのですが、みなさん、マンションはずっと存在し、 30年後も、長生きしたら、たぶん、このマンションに暮らしていると思っていらっしゃるのがよくわかりました。 で、次に問います。 ■あなたはどこでどんな最後を迎えたいですか? ■マンションは誰が相続しますか? ■相続人はマンションをどうするでしょうか? ここまで考えてみて、 30年後のマンションの具体的なイメージをもつことができます。 参加者のマンションを長く維持しようという意気込みを感じました。 マンションは技術的には100年もたせることが可能です。 あとは、住民にその意志があるかどうかです。 住む人の人生や日々の生活をイメージできないと、ただ、経済効率だけで将来を考えがちです。 耐震改修と建替え、どっちが得か。いつ建替えるのが効率的か。 しかし、マンションを終の棲家と考えている人にとっては、 建替えは、その将来イメージを根本から覆すものです。 経済効率云々で簡単に議論する問題じゃないと改めて思いました。

かなり高齢になってからの建替えは、残酷な面があります。 家が変わったために、認知症が進んでしまった方… 親しいご近所と離れての一人暮らしの不安から施設入居を決める方… 仮住まい中にひっそり亡くなってしまう方… 建物が新しくなって、そこで以前と同じコミュニティを再開するのは難しいのが現状です。 今、よいコミュニティが築かれていればいるほど、その残酷さが際立ちます。 私は、 当初の入居者の方々が元気なうちは、マンションを維持する。 その上で、期限を決めておいて、次の世代の方は建替えも視野に入れて心の準備をする… そのタイムスケジュールが現実的かな…と ワークショップで参加者の皆さんの発言を聴いていて思いました。 とすると、いきなり「100年もたせよう」ではなく、 今築40年として、60歳の方が、あと30年は、このまま住み心地を維持していこう 自分たちもこのマンションで元気に暮らそうというのを目標にする とすると「70年」という数字が出ます。 これだとリアリティがあり、目標にできます。 高経年の公団分譲団地向けに、日本総合住生活(JS)が提唱したのが この「70年」もたせるための方策でした。 高経年マンションにとって、 「70年」という数字は、建物のサイクルからも、住む人のサイクルからも分かりやすい数字かもしれません。 新耐震基準でできている最近のマンションなら、 今から「100年マンション」をイメージすることに大賛成ですが…。 「100年」というと、 自分がこの世からいなくなったあと、マンションが、この街が、どうなっていてほしいか… というところまでイメージできないとモチベーションが続かないですから、 まず、そのワークショップから始めることがやはり大事だな~と思います。


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