管理費からの町会費支出問題の裏にあるもの


提灯

このところ、町会費問題に関する相談や話を聞くことが続きました。 今、なぜ…と思いつつ、 書けってことかな…と勝手に解釈して書いてみたいと思います。 マンション管理に詳しくない人向けに少し分かりやすく解説すると、 管理組合に納める管理費は、 マンションを維持管理してくために区分所有者が負担するもので、 区分所有者であれば必ず納めなければなりません。 これに対して

自治会・町内会費は、住んでいる人が任意で加入して支払うものです。 しかし、マンション居住者を自動的に自治会に加入させるようになっていて、 管理費から自治会費を払うということが実際にはあります。 それには、全員に自治会に加入してもらいたいという意図と自治会費徴収の手間を省きたい という両方の意味があると思います。 ということは、自治会に加入したくない人まで、加入させられ会費も払わされていることになり、 「おかしいじゃないか」ともめて、裁判になることがあります。 で、最高裁判決で、住民の自治会に入らない自由が確認され、 本人の意思に反して自治会費を管理費から支払うということは法に反するとされました。 最高裁判決ですから、 マンション管理センターもマンション管理士も管理会社も その方向で管理組合にアドバイスをせざるを得ません。 その一方で、 地域の防災等の取り組みにおいて 住民の組織があること、行政や周囲とのつながりができることの重要性から、 千葉市は、すでにある組織である管理組合がそのまま自治会になることを認めました。 私の浦安市も、管理組合の中に自治会を設けることを承認しています。 この場合、自治会費もしくは「自治会としての活動費」は管理費から支出することになります。 最高裁判決と実際の現実的な取り組み、何か矛盾しているように感じますよね。 それで、アドバイスする側も大変なんです。 管理費から自治会の活動費を支出していても、 常識の範囲内で、民主的に円滑に活動している場合は問題になりません。 むしろ、別に自治会費を集めに回るというような手間もいらず、 全員加入にできるので様々な活動が進めやすくなります。 また、どっちみち、マンションでのコミュニティ活動は誰かが担うことになります。 管理組合だけでなく自治会という組織があることで役割分担でき、担い手が多くなるという利点もあり、 自治会があることで行政とのパイプもでき、補助金ももらえます。 活動したくない人は活動しなければいいのですから… それが、裁判までして、 自治会の会員にされるのはいやだ、管理費から自治会費を払うのはおかしい と主張するには、それ相応の事情があると思います。 先日、相談に来た方のケースです。 そのマンションは、途中から自治会を立ち上げ(立ち上げたのは、昔から地元に住むボス的な人)、 自治会費は集めず全員加入として、自治会の活動費は管理費から支出しています。 その自治会活動費が、どんどん膨らみ、 派手なお祭り、役員の派手な打ちあげ、一部の人の旅行や飲み会、サークル活動 に使われているというのです。 行政にも顔が利くボス的な人に逆らうと面倒だしいろいろメリットもあるので、 まわりに取り巻きができ、総会で「やり過ぎ」を指摘しても、スルーされてしまう…。 さらに、毎年予算化された金額を使わなかった分を自治会の余剰金として プールしていて、それが1千万円以上になっていると言います。 で、ボスですから市内の団体と交友関係が広く、 会費やご祝儀をもっていくことも多く、それを管理費から支出しています。 が、お付き合いなので、その自治会が行事をするときは、お返しで他団体から 会費やご祝儀がたくさん入っているはずだが、その収入は一切表に出ないで 何に使われているかも分からない…。 「これはおかしいでしょう。」という相談です。 (話を分かりやすくするため、不適切な表現があったらごめんなさい。) 「今後、建物の維持管理にお金がかかるのに、こんな無駄なお金の使い方をして…」 と憤っているのです。 そりゃあ、これが事実ならおかしいですよね。 しかし、住民はこの問題に触れたくなくて、誰も取りあわないのです。 とすると、「もうこの状態を正すには裁判しかない」とかなり真剣でした。

このように、訴訟になるようなものは、かなり裏に複雑な事情があるケースがほとんどです。 その複雑な事情がある事例の判例をもって、民主的に円滑に運営をしているところまで、 「そのやり方は、最高裁判決から見るとおかしい」などということはないのです。 (と私は思っています。)


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