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管理会社もリスペクトする理事長

30戸ちょっとのマンションのある理事長は、

輪番制で理事になって 改めて過去の管理組合運営や管理会社の仕事をチェクしてみたら、いろいろ気になることが出てきます。 それまで、総会にも出たことがなかったというぐらい 任せっぱなしだったのですが…。 ちょうど、管理会社から修繕積立金の改定の提案があり、 これは、本格的に資金計画を考えなくてはと、 管理委託費や管理会社からの提案工事の金額の妥当性等を、徹底的に検証することにしました。 事業をやっていて人脈が広い理事長は、知り合いの専門家に妥当性のチェックをしてもらい、 管理会社をリプレイスする気になれば かなり管理委託費を下げることが可能だということは 分かったのですが…、 この理事長のすごいところは、 気になることをその都度、フロントに言って責めたり、 根拠なく高いんじゃないの…と言う、 というようなことはせず、 フレンドリーな話し方で、話を引き出しながら、管理会社を観察して、 その一方で、交渉材料になりそうなデーターを短期間でしっかり集めたことです。 で、理事一人一人に根回しして了解をとった後、 管理会社の責任者との直接交渉に臨みました。 そんな素振りを感じていなかったフロントはさぞびっくりしたことでしょう。 で、細かい話は省きますが、 紳士的な話し合いがもたれ、 後日、理事長が思った通りの管理委託費まで減額が決まり、 提案工事も大幅に減額、 今後、提案工事の見積は利益を乗せ過ぎないということで、 話がつきました。 理事長の申し入れ金額が、 データーに基づいて算出し、管理会社の立場も考慮した 非常に妥当なものだったので、 たぶん、管理会社は「おそれ入りました」状態だったのだと思います。 これは、すごい人だと。 過去に管理委託費を高く取り過ぎていたと責めたり、 委託契約書の内容を重箱の隅をつつくように質問する、 なんてことは一切せず、 リプレイスすると脅したり、すべての工事は相見積をとって一番安いところに出す、 なんて言うこということもなく、 担当フロントを責める様なこともなく、 紳士的に対応し、望んだ通りの結果を手にしたのです。 すごいですよね。 で、もっとすごいのは、

自分がこんなに頑張って管理会社に減額させたなんて一言も言わないで、 管理会社から、管理委託費の減額提案と、 それで浮いた分、管理費を修繕積立金に回す提案があったという形で、 総会に掛けたのです。 この理事長に対しては、管理会社もリスペクトの念を持ったことでしょう。 と同時に、この理事長は、 管理会社にとって一番怖いお客でもある訳です。 もし、何か信頼関係を裏切るようなことをしたら、 何も言わずに、ある日突然契約解除の申し入れが… なんてことがあっても不思議はないのですから。 理事長は言います。 「うちのような規模が小さくて、 ほとんどの人が、あまり積極的に管理組合運営に関わりたくない と思っているマンションは、 管理会社に大事にしてもらって、任せておけるのが一番なんだよ。 大事にしてもらうためには、 ある程度管理会社に儲けさせることも必要なんだよ。 管理会社に緊張感持ってもらうために、そうは言わないけど、笑 たまたま、巡り合わせで、 修繕積立金の値上げなんていうタイミングで理事長になったから やるべきことはやったけど、 自分も、このまま理事長を続けるなんて思わないから、 輪番制の理事でもなんとかやっていけるというのが 一番いいんだよ。 一度、お灸をすえたから、管理会社もしばらくは大丈夫だと思うよ。 住民が管理会社に不信感を持つようなことは管理組合運営上もよくないんだよ。 管理会社の注意を住民が聞かなくなったら管理組合が大変だ。 住民は、うちはいい管理会社でよかったと思っていた方がいいんだよ。 その方が住み心地がいいに決まっている。 だから、管理会社からの提案ということにしたんだよ。 1年きりの理事長なんて目立っちゃいけないんだ。 ただ、これからは、総会にはできるだけ出て、ちゃんと見てるからね~と 管理会社に無言のクギ指しはしなくちゃと思ってるんだよ、笑」 いいでしょう。この理事長。 人間としての格が違うと思いました。 たまたま機会があって聞くことができた話だけど、 自分が、自分が、と言わない人の話はなかなか聞こえてきません。 でも、目立たず、いいお仕事をしている方は、けっこういるでしょうね。 住民が管理会社に信頼感を持っていた方がいい…ってところは、 本当だと思います。 何かと管理会社を責めることで存在感を示すというパターンの管理組合に、 ちょっと考えてみてほしいな。

 

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